本品は和ハッカ品種「さやかぜ」の近縁系統で、特に芳香性が優れ、耐暑・耐寒・耐病性があり、生育旺盛で育てやすい系統で、私(OF)の薄荷コレクションの中で最優秀・希少品種です。
【そもそも和薄荷とは】
品種名のように思われがちですが、そもそも和薄荷(ニホンハッカ)とは、高メントール含有のミント属カナデンシス品種群の総称で、その中には在来種や原種系、中国系、和種改良、洋種との交配、さらにそれらの変異交雑先祖返り等と、実に様々な品種・系統があり、分類は困難で、純正品種の判別は不可能に近く、市販苗には紛らわしい名称や間違った品種説明(フリマで拡散)もあって鵜呑みにできません。実生苗が親株と同じ品種名で売られていることもあります。
そして、香りもまた品種・系統によって様々、と言うより香りにこそ品種差がはっきり現れます。
【油の「ほくと」、香りの「さやかぜ」】
北海道農試が改良に改良を重ねた完成形「さやかぜ」と「ほくと」は、異母兄弟であり母方も親戚同士(祖父母はスペアミント野生種と中国系。「ほくとの親はペパーミント」という説明は業者の間違いです)だけあってそっくりなのですが、香りの質がかなり違います。
弟の「ほくと」は、収油率と多収性を目標に改良され、メントールは中程度で、精油が最も多く採れる品種です。それゆえ強烈な爽快感ですが、メントールだけでなく青臭さと油臭さが混ざったような、鼻にツンとくるキツい香りで、デオドラントには良いがハーブティーには不向きでしょう。
兄の「さやかぜ」は、芳香性とメントール含有率を目標に改良され、メントールが最も多く採れる品種です。ですからメントール自体の香りをクリアに感じつつ、程よい清涼感と優しい甘さのバランスが良い、雑味のない上品な風味です。おそらくメントール以外の様々な微量成分の絶妙なバランスによるものでしょう。この香りを楽しむには生薄荷茶が一番です。
【商品の状態】
掘り起こしたばかりの地下茎(種根)の先端枝、15センチ前後が3本で850円です。短めのオマケお付け致します。
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この時期に小苗を植えても来月には地上部はすべて枯れ、地下部に小さな痩せた地下茎が残るのみです。それよりよく肥えた地下茎を秋のうちに植え付けますと春に元気な芽が出て、しっかり根を張り、夏には立派な株に成長します。
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